ネットフリックスで配信されている新作インド映画。
さて今回は、インド映画「漆黒の井戸から」。
2020年公開製作された90分のヒューマンホラー作品です。昔からの因習と考えれば、社会的な作品ぽいとこもあるのかなあ。
早速あらすじ、感想など、お届けしたいと思います。
では、どうぞー。
『漆黒の井戸から』okome のヒトコト感想&勝手におすすめ度
悲しい過去 登場から貞子っぽいぞ 最後にちょっと救い
「勝手におすすめ度」★★★☆☆(本格的ホラーなのだ)
『漆黒の井戸から』監督&キャスト
監督
・Terrie Samundra
キャスト
・シャバナ・アズミ
・リーラ・サムソン
・サンジーダ・シェイク
・サティヤディープ・ミシュラー
・リヴァ・アローラ
・ヘトビ・バヌシャリ
・ローズ・ラソッド
「漆黒の井戸から」インド映画あらすじ
雨が降る闇夜、村の隅にある井戸の蓋を壊す男。井戸の蓋が壊れた途端、白い少女の手が出てくる。
少女はある老女の家に着く。「誰?両親は?」と聞いた老女は「私の鈴飾り」と少女が答えた途端、失神する。
ある日、10歳の少女シヴァンギは「井戸を覗き込んだら人が見えた」と母プリヤに言うが一笑にされる。その後シヴァンギは父ダルシャン、母とともに祖母のお見舞いのために田舎の村に向かった。倒れた老女はダルシャンの母だったのだ。
祖母は倒れた日から意識不明だった。
祖母の隣に叔母のサティヤと幼馴染のチャンニが住んでいるが、チャンニは祖母の家の2階を気味悪そうに見つめ、「この家は変な家」と言い、絶対に足を踏み入れようとしない。
チャンニの家に遊びに行き、シヴァンギは秘密のノートを見せてもらう。
そこには沢山の女の子の名前と血の跡があった。
シヴァンギは夜中に何かの気配で目を覚ます。人の影を見て壁を見つめると、レンガが落ちてそこから鈴飾りが出てきた。それをきっかけに祖母は目を覚ますが、その日から恐ろしい幻と惨劇が、シヴァンギ一家や村を襲うのだった。。。
「漆黒の井戸から」インド映画見どころ、感想、ネタバレあり!
「漆黒の井戸から」日本っぽい貞子っぽい本格的ホラー
「あー、久しぶりにホラーっぽいホラーを見た」というのがまず思った感想。
それまで見たインドのホラーものって、どちらかというと「コメディなのか?」というほど突っ込みどころ満載だったり、あまり怖くなくて「ちゃっちゃたららん、たーららーたーららー」と某タモリさんの某ホラー番組を彷彿とさせる作りだなーと思ってました。
この「漆黒の井戸から」は、しっかり終始怖がらせてくれて、ちょっと物悲しくて、最後は少し救いがあって、いいホラー映画だなと思います。
なんとなく大雑把に想像できる気もするけど、細かい衝撃的な展開には「うおっ」「あああ」とつい声が出てしまいました。
全体的に暗くて(昼間なのに雨だしじっとりした雰囲気)、人もいなくて(人住んでるの?くらいの寒村レベル)、鏡の中からとか、ベッドの下とか、うわわわわ、、、日本ホラーっぽい要素はあちこちちりばめられていて、怖さを味わうことができます。
笑うところはなし。
夜中に一人で観なくてよかった笑。
「なんで鈴飾りに固執するの?」「なんで緑のものを吐いて死ぬの?」などなど、おおむね伏線もきちんと回収されてます。
短くて、よきホラー小品ですね。
「漆黒の井戸から」シヴァンギ役のリヴァ・アローラ、「燃えよ、スーリヤ」「グンジャンサクセナ」子役
大きな目が印象的な美少女、シヴァンギShivangi役のリヴァ・アローラが、とてもいい演技だったので、どんな作品に出ているの?と思って調べてみたところ。
おおお。結構有名どころの映画に主要子役キャストとして出ているではないですか。
まずは「燃えよスーリヤ!!/मर्द को दर्द नहीं होता」で、ヒロインであるスプリの少女時代を演じていたり。
「グンジャンサクセナगर्लगुंजन सक्सेना: द कारगिल गर्ल」で、やはりヒロインのグンジャンの子どもの頃を演じていたり。「グンジャンサクセナ」は、実際にインド空軍のパイロットになった女性をもとに描いた、元気が出るストーリーです。こちらも面白かったですよー!ぜひ。↓↓↓
両方とも、芯が強くて自分もをっている女性の子役時代なんですよね。
この映画「漆黒の井戸から」シヴァンギ役も、長年続いた呪いから村を解き放つという勇敢ででもとても優しい人柄の役。意志を感じさせる大きな瞳を持つ、リヴァ・アローラにはピッタリな役でした。
今後もきっと有名女優さんの子役時代などに起用されそうです。
どんな映画に起用されるのか、注目ですね。
「漆黒の井戸から」なんで井戸壊した?
冒頭、一人の男が井戸を壊しますが、なんで壊しちゃったのでしょうね?壊さなければ、呪いは封印されたままだったでしょうに。
ただ、これも呪いに惑わされた男の行為だったのか?
ちょっとわからなかった。
沢山いた殺された赤ちゃんの中で、なぜあの少女だけが呪いの象徴になったのでしょうね。
怨念は「凝り固まったもの」でしょうから、説明は付け辛いのかもしれませんが、あの鈴飾りを一緒に埋葬していたら違ったのかなあ、とも思いました。
「漆黒の井戸から」男性偏重の傾向に一石
昔の日本ばかりか、世界的風潮で、男の赤ちゃんは喜ばれて女の赤ちゃんは喜ばれない、、という傾向がある気がします。男の子は跡取りで働き手。悲しいけど。
何も罪はない生まれたばかりの女の赤ちゃんたち。「村の呪い」としてるけど、実は世界的普遍的な問題であって、そんな傾向に静かな一石の映画だな、と思い。
最後、殺された女の子たちの魂が解放されて、井戸の周りで遊んでいる姿は、終始暗くおどろおどろしい映像、悲しいストーリーの中で救いがありました。
こういうエンディングって好きだな。
ホントはあの子どもたちだって、呪いなんか掛けたくなかったんだよね。普通に生きて遊んで一生を全うしたかっただけ。
でも貧しい寒村では許されなかった。
今もこんなことがあるのかな。。。
「漆黒の井戸から」インド映画ネットフリックスで見逃しなし!!
「漆黒の井戸から」いかがでしょうか。この「漆黒の井戸から」は、しっかり終始怖がらせてくれて、ちょっと物悲しくて、最後は少し救いがあって、いいホラー映画だなと思います。
ということで映画「漆黒の井戸から」、★★★3つとさせていただきます!