今回はインドの痛快アクションヒューマンラブコメディ「ムトゥ 踊るマハラジャ」。
ラジニカーント様、ご存じですよね?
え?知らない人いるの?ムトゥも?
あの、1990年代後半、日本に、かつてないほどのインド映画ブームを巻き起こしたエンターテインメントの傑作ですよー。
インド映画と言えば、あれでしょ?と言われている、インド映画の代名詞的な存在。
ラブロマンスに派手なアクション、歌にダンスと勇気凛々娯楽要素たっぷりのマサラムービーこれはこの機会に見るっきゃないと思います。
とはいえちょっと時代がかってますが、それはさておき。
みんな寅さんとかお好きでしょ?あんな感じで是非。
というわけで、あらすじ、感想など、ご参考までにどうぞ!
『ムトゥ 踊るマハラジャ』ヒトコト感想&おすすめ評価
日本のインド映画の原点 ラジニ様ー!
「勝手におすすめ度」★★★★★(インド映画に敬意を表します!)
『ムトゥ 踊るマハラジャ』インド映画監督&キャスト
監督
・K.S.・ラヴィクマール
キャスト
・ムトゥ、父、聖者 – ラジニカーント
・ランガナーヤキ – ミーナ
・ラージャー – サラット・バーブ
・アンバラ – ラーダー・ラヴィ
・テーナッパン – センディル
・ヴァライヤーパティ – ヴァディヴェール
・シヴァガーミヤンマール – ジャヤバーラティ
・パドミニ – スバーシュリー
・カーリ – ポンナーンバラム
・ラティ・デーヴィ – ヴィチトラー
・ラジャセーハラン – ラグヴァラン
・プラターブ – タイガー・プラバカール
・ポーンガヴァナン – ガンティマティ
・パッラヴァラヤン – パンドゥ
「ムトゥ 踊るマハラジャ」インド映画あらすじ結末
ムトゥは、大地主ラージャからの信頼も厚く、屋敷の使用人からも慕われる人気者。陽気で誠実、喧嘩も強い人格者。
そんな時、ラージャの伯父アンバラは、ラージャの財産を横取りするための計画を立てていた。それは娘のパドミニとラージャを結婚させることだった。
ラージャの付き添いで芝居見物に来たムトゥだが、芝居の邪魔をして女優のランガナーヤキ(ランガ)を怒らせてしまう。ラージャはランガに一目惚れし、母に結婚したい人がいることを告げる。母はついにラージャがパドミニとの結婚を決意したのだと勘違いしてしまう。
数日後、ラージャとムトゥは、車が故障し立ち往生していたランガたち一座に遭遇し、巡業先まで送ることになった。途中、ラージャはランガに告白するが、ランガは話を聞いていない。
巡業先にならず者たちがやってきて借金の代わりにランガを連れ去ろうとする。ラージャの命令でランガを助け出したムトゥは隣の州まで向かう。
隣の州の言葉がわからず四苦八苦する二人だが、乗り越えるうちにだんだん打ち解けて、結婚しようと約束をする。ラージャがパドミニと結婚すると思っているムトゥは、ラージャの婚姻まで黙っていようとし、またランガが屋敷で働けるようにする。が、ラージャはランガが自分を受け入れてくれたものと誤解する。
数日後、アンバラは義兄プラターブ警部を使いランガを追い出そうとするが、激怒したムトゥは追い返す。実はランガの姉がプラターブに殺されていたのだ。ラージャの母シヴァガーミは実は息子が愛しているのはランガだと知りショックを受ける。
アンバラは、カーリを使い、ラージャに嘘をつく。それはムトゥが無理やりランガをものにし財産も奪おうとしているというものだった。激怒したラージャは、ムトゥを追い出してしまう。が、シヴァガーミはムトゥは先代地主の実の息子であり、自分たちは土地を奪い取ったという事実を告白する。
寛大で尊敬されていた地主は、最初子供がいず、秘書のラージャセーハランの息子を跡継ぎにしようとしていた。が、後に実子ムトゥが生まれる。セーハランは義兄のアンバラに唆されて地主の財産を横領する。横領が発覚するものの、地主はセーハランに全財産を譲渡し、ムトゥと共に去ろうとする。セーハランの妻のシヴァガーミはムトゥの養育をし償いたいと申し出る。セーハランは反省して自殺する。シヴァガーミは強欲な兄から離れ、引っ越す。屋敷を去った地主は、清貧な聖者として庶民に慕われる存在となった。
ラージャは地主のもとに向かうが、アンバラとカーリに襲われてしまう。アンバラはムトゥとシヴァガーミも殺して財産を手に入れようと企むが、ムトゥに企みを知られてしまう。アンバラはムトゥに殺されそうになるが、そこに死んだはずのラージャとパドミニが現れる。ムトゥはやられたことのそぶりも見せずにラージャの無事を喜ぶ。ムトゥの誠実さに触れたラージャは謝罪し、自分を救ってくれたのがムトゥの父親だったことと出生の秘密を伝える。ムトゥは父が住み着いていた川辺に向かうが、すでにいなくなっていた。
改めて地主の地位に付き、ランガとの結婚が認められたムトゥ。そこに使用人になっているラージャを見かけるが今まで通りに接するのだった。
「ムトゥ 踊るマハラジャ」インド映画見どころ、感想、ネタバレあり!
「ムトゥ 踊るマハラジャ」ラジニカーント、マサラムービーのスーパースター
この映画「ムトゥ 踊るマハラジャ」は南インド映画界が誇るマサラムービーの”スーパースター”であるラジニカーントの作品です。
この映画で日本のほとんどの方はラジニカーントの名前を知ったのではないでしょうか?
というか、日本でインド映画そのものを広めた方ですよね!
実はこの映画、全国的に上映された映画ではなかったんです。
1998年に東京のミニシアターで上映され、人気沸騰異例のロングラン上映となり、な、なんと観客動員記録樹立。うおおーすごい!
そしてその勢いで、主演女優であるミーナの来日も実現したんだそうです。
この映画は、インド本国でも15週連続上映という記録的大ヒットだったそう。
インドは世界でも有数のというかアメリカと肩を並べる映画大国です。そこで15週連続って凄くないですか?ほぼ4か月です。インド中の国民が観たんじゃないでしょうか。
この映画は、田舎の純朴な青年が主人公。田舎の様々な景色が折り込まれ牧歌的な雰囲気もある映画ですが、馬や馬車を使った激しい戦闘シーン、ラブや楽しいダンスも織り込まれ、勧善懲悪、庶民の心を鷲摑み!にしたんでしょうね。
庶民にとってはこんな素晴らしい地主、神のごとく見えたのではないでしょうか。
それが多くの人に支持された要因なのでは?と思います。
「ムトゥ 踊るマハラジャ」ラジニ様、政界進出
実はラジニカーント、昔から「政界に進出するのではないか?」と言われていました。
俳優ならば知名度抜群。有利ですよねー。日本でもそうですが、実際何人もの俳優や女優が政界に進出しているそうです。噂によると、残念ながら、インドでも全ての人がよき政治家ばかりとは限らないようですが。。
この映画でのラジニカーントのセリフに、インド本国では多くの批評家が注目してたそうです。
それは「いつ、どのように私が来るのかは知らないが、時が来れば私はやって来る」というもの。これが、ラジニカーントの政界進出の願望を表していると言われていたのだそうです。このときは自ら立候補はしなかったんですが、当時の与党の批判をして政権が交代したとか。ラジニ様のチカラ、凄すぎ。
そして今。満を持して政界進出との話が再び!
警察官の三男で、ホテルのポーター、大工、バスの車掌など色を転々としていたラジニカーントが、南インドの映画スターになったというのは、まさに庶民の夢。
そのまた先の政治家を志すとは、もはや庶民の星☆です。まさにスーパースター☆とはラジニカーントのことですよね。
今年70歳を迎え、国民の期待も大きいラジニ様の政界進出。
血圧が高いので入院中との情報がありましたが、12月28日現在、無事に退院してチェンナイの自宅に移ったそうです。よかったーー!!!
年末年始、コロナもありますので無理せず、ゆっくりと静養してほしいですね。
ラジニカーント様、再び元気な姿をスクリーンでまた政界で見せてくれますように。
そしてインドの国民、世界中のインド映画ファンを勇気付けてほしいなと思います。
ちなみに南インド映画の大将、ヴィジャイさんが出ているこの映画はインドの政界がよくわかりますよー。ホントに面白かった痛快エンターテインメントです。是非こちらもご覧いただきたい!↓
「ムトゥ 踊るマハラジャ」NHK BSプレミアムで12/31大晦日に放映
なんとNHK BAプレミアムでこの「ムトゥ 踊るマハラジャ」放映決定です!
なんとも年末にめでたいじゃないですかー!
時間は18時半からなので、ちょっとNHK紅白歌合戦と被っちゃうんですが、1990年代後半当時この映画を観た方は「な、懐かしい」と青春の1ページ思い出したりしちゃうんじゃないでしょうか?
私は年の瀬に紅白をつい見ちゃう派なんですが、もし「最近の紅白は観てないなー」という方がいらっしゃったら、ぜひ「ムトゥ 踊るマハラジャ」で昔のあれやこれやを思い出しながらにぎやかに年越しを迎えるのもありかもしれませんね。
☆[BSプレミアム]ムトゥ 踊るマハラジャ☆
・放映日 2020年12月31日(木)
・時刻 午後6:30~午後9:17
・時間 167分
「ムトゥ 踊るマハラジャ」インド映画NHKBSで見逃しなし!!
「ムトゥ 踊るマハラジャ」いかがでしょうか。
1990年代後半、日本に、かつてないほどのインド映画ブームを巻き起こしたエンターテインメントの傑作。ラブロマンスに派手なアクション、歌にダンスと勇気凛々娯楽要素たっぷりのマサラムービーこれはこの機会に見るっきゃないと思います。
今から見ると、「古いな」と思う面はありますので、ちょっと私の評価は低いですが、寅さんと思えば、いいですよね!
あとこの時代、CGがないので、馬などの動物の扱いが「ひ、ひいいい」というシーンがあるのでそれはご注意を。この馬たちはその後大丈夫だろうか、、、と思ったりしました。昔の映画やドラマはそうですよね。今の映画は「これは本物の動物ではありません」などの注意書きが流れたりしますが。↓この映画の犬とか。
ということでインドの名作映画「ムトゥ 踊るマハラジャ」、★★★★★5つとさせていただきます!