『アッジ ~弱き者の復讐~』あらすじ感想インド映画インドの必殺仕事人★4

インド映画

NETFLIX配信中のインド映画「アッジ ~弱き者の復讐~」は、2017年公開のヒューマン&ダークサスペンス映画です。

ネットフリックスでは「ヒューマン」なカテゴリーに入ってますが、心温まる、、、とはいかない、レイプリベンジもの。

私は結構好きでした。1時間 44分と比較的短めなので、飽きずにハラハラ観ることができました。内容は暗いですけどね。

では、ご紹介いきますね!


『アッジ ~弱き者の復讐~』okome のヒトコト感想&勝手におすすめ度

      リベンジで 少しでも痛み 軽くなれ 

     「勝手におすすめ度」★★★★☆(心痛いけど)

『アッジ ~弱き者の復讐~』監督&キャスト

監督

 ・デヴァシシ・マキジャ

キャスト

 ・スシャマ・デシュパンデ

 ・アビシェーク・ バナルジー

 ・スミタ・タンべ

 ・シャルヴァニ・スルヤヴァンシ

 ・ヴィカス・クマール

 ・サディヤ・シディキ

 ・スディール・パンデー

 ・マヌージ・シャルマ


​「アッジ ~弱き者の復讐~」あらすじ、結末

ある夜、10歳の孫娘マンダがなかなか帰宅しない。心配した祖母のアッジと母親は、鼠がはい回る汚い路地裏を懐中電灯で照らしながら、必死に探す。ゴミの中、やっと見つかったマンダは、殴られ、レイプされた跡があった。

警察官に被害を訴えるアッジの家族や友人のリーラだったが、「黒い眼鏡の男にやられた」とマンダが証言すると、途端に態度を変える。マンダを襲った黒い眼鏡の男は、地元有力者の息子ダウルだったのだ。警察官は、マンダの母親が無許可で露店営業をしていること、父親が機械式織物工場で超過時間を働いていること、リーラが売春婦であることなどをあげつらい、アッジたちを「犯罪者一家」と呼び、ダウルを訴えるならば、その前に徹底的にアッジたち家族のことを調べ上げる、裁判になったら2~3年はかかるだろうと脅す。仕方なく、泣き寝入りすることにしたアッジたちだが、ダウルのことを調べると、次々に犯罪を犯している凶悪な男であることが分かってきた。リーラには「訴えた被害者は殺された人もいる」「マンダが無事に帰ってきただけでもマシだ」と言われる。

アッジがマンダに襲われた場所であるアジトを聞き、密かにそこに行くと、ベッドのマットが置いてあった。そこで起こったことを想像し、ショックを受けるアッジ。マンダは寝ながらうなされている。

アッジはマンダのために、たびたび町の女から民間処方薬を買ってマンダに与えていた。

アッジは普段仕立ての仕事をしている。足が悪く歩くのも苦痛だが、率先して買い物に行くようになった。アッジに気のある羊肉屋に買い物に行き「ヒンドゥー教の女は裁くことは許されていない」と渋る店主を説得して、羊の解体、さばき方を教えてもらう。そして肉片を野良犬の投げて与えるアッジ。

ある夜、刃物をもってダウルのアジトに行くと、子分と一緒に女性のマネキンにサーヴィトリーと名前を付けて弄ぶダウルがいた。この日は諦めて帰るアッジ。

警察官は、マンダの件を聞くため、ダウルのもとを訪ねる。なぜマンダを襲ったのかと聞く警察官に「言うことを聞かなかったからだ、生意気な娘を矯正したんだ」と悪びれもせず答えるダウルの姿に、業を煮やした警察官は、ダウルの父親にこれ以上ダウルをかばうのは難しい、2年前に法律POSCOが変わってこのまま訴えられるとダウルは20年の罪になる、と伝える。ダウルはそれまでも数々の女性を襲ってきたのを、その警察官にもみ消してもらっていたのだった。

そんな時、マンダの父が、工場で怪我をして帰ってくる。このままでは働けないので、借金して露天商の資格を買う、という。

アッジは、リーラの協力を得て、化粧をし売春婦に化け、ダウルを誘う。

最初気乗りしなかったダウルだったが、その気にさせたアッジは、一気に下半身を襲い、切り落とし、切り取ったものを近くにいた野良犬に与える。

疲れたアッジが帰宅すると、マンダはうなされることなく、母と父の間で穏やかに眠っていた。


「アッジ ~弱き者の復讐~」感想、ネタバレ

「アッジ ~弱き者の復讐~」必殺仕事人アッジ

私は、こういう女性や子どもをターゲットにした犯罪は大っ嫌いで、こんなことをする犯罪者は地獄に落ちて未来永劫苦しみやがれと思っちゃう人なので、最後、必殺仕事人みたいにアッジが復讐を果たしたのは、少し気持ちが晴れました。

とはいえ、マンダのこころのトラウマは、きっと一生消えることがないですよね。

アッジがマンダにそっと触れるとびくっと体を震わせたり、夜中にうなされているのを見ると、ホントにはらわたが煮えくりかえります。

家族に囲まれ穏やかに眠ってたマンダのシーンはちょっと救われました。

「アッジ ~弱き者の復讐~」切り取り復讐はよくあるのか?

アジアでは、男の下半身を切り取って復讐するのはよくあることなのでしょうか。

この映画では、切り取って、野良犬にぽいっと与えてましたが(犬もよく食べていた)、タイでもよく聞くんですよね。

昔、タイで暮らしていた時に、新聞に「浮気した夫の下半身を切り取って、炊飯器で炊いた」というニュースが掲載されていて、「こんなことあるんだねー」と知り合いのタイ人女性に話したところ、「私の住んでるアパートメントでは、浮気した旦那さんが寝ているときに、切り取って、玄関の扉に打ち付けてたよ。見ちゃって、気持ち悪かったー」と言ってました。

意外なことに、かなり身近な話題でした。。。

「アッジ ~弱き者の復讐~」シンガポール映画祭受賞作品

この映画は、シンガポールインターナショナルフィルムフェスティバルでライター、ディレクター賞を受賞した作品らしいです。プロの方々に指示された映画なんですね。

確かに、全体的に暗い復讐劇だし、内容が児童レイプだし、一般的には「もう見たくない」という種類の内容だと思うのです(私も何回も観たいとは思わない)。

インドでは幼い子どもや女性をターゲットにした性犯罪が本当に多いと聞くし、またカースト制が根強く残っているので、他の国々よりも身分の低い貧しい人々に対する権力者の王御坊や腐敗は激しいものがあると思います。

なので、インド人大好きな娯楽である映画で、その悲惨さを訴え、そして「悪いことするとこんな風に切り取られちゃうこともあるよ!」と勧善懲悪的なメッセージを一般に知らしめることは重要だ!と思うのです。この映画の受賞はアピールになってよかったなーと思います。


インド映画「アッジ ~弱き者の復讐~」ネットフリックスで見逃しなし

「アッジ ~弱き者の復讐~」いかがでしょうか。

ネットフリックスでは「ヒューマン」なカテゴリーに入ってまして、私の解釈では「ヒューマン」=「心温まる」なイメージだったんですが。

ネットフリックスの解釈では、「ヒューマン」=「人間のあれやこれや」だったんですね。

その意味では、この「アッジ ~弱き者の復讐~」は、人間の汚い欲望などなどを描いたまさに「ヒューマン」カテゴリーの映画でした。

インドの抱える、いくつもの闇が描かれていて心が痛い、もう見たくない、と思う人もいるかと思います。ただ、絶対悪いものには裁きがあると思えるのは、現実に生きる、なすすべがない庶民にとって救いがある映画なのではないでしょうか。

結末で、ちょっとでも復讐できたのは、心が晴れました。嫌いじゃないです、こういう映画。

というわけで、映画「アッジ ~弱き者の復讐~」、★★★★4つとさせていただきます!



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