『ブーブル』インド映画児童婚告発あらすじネタバレ感想

インド映画

『ブーブル』(bulbbul)は、2020年に制作公開されたインド映画です。

NETFLIXによると、ジャンルはホラー?社会派ヒューマンドラマ?

ちょっとジャンル分けがしにくい映画です。。

ボリウッド的なおなじみの派手なダンスも歌もなく、インドの暗いの慣習、児童婚を扱った、一見ダークファンタジーに似せたストーリーです。

時間は94分と、インド映画としては短めの作品なので、観やすいと思います。


『ブーブル』okome のヒトコト感想&勝手におすすめ度

 

   赤い月 魔女と女神は 紙一重

  「勝手におすすめ度」★★★☆☆

 

『ブーブル』監督・脚本&キャスト

監督・脚本

 ・アンヴィタ・ダット・グプタン

キャスト

 ・トリプティ・ディムリアビナッシュ

 ・ティワリーラーフル

 ・ボースパラムブラト

 ・チャテルジーパオリ・ダム


『ブーブル』あらすじ!

 

20世紀初頭のインド。広大な森の中、同じ年くらいの男の子サティヤと木登りをして無邪気に遊ぶ、幼女ブーブル。

この日は彼女の婚礼の日だった。

赤と金の華やかな衣装に身を包み、足裏や爪を赤く塗り、足の指には「女が外に飛び出さないように押さえておくため」という意味を込めて指輪がはめられている。

婚礼を終え、疲れて居眠りをしてしまったブーブルが「私の夫はどこにいるの?」と聞くと、現れたのは、この地方の裕福な領主である大人の男性イントラニルだった。先ほどまで一緒に遊んでいたサティヤは、夫イントラニルの年の離れた弟だった。

イントラニルの白亜の屋敷には、他に、知的障害のある弟マヘンドラとその妻ビノディニも同居している。ビノディニは、イントラニルの愛人の役目も果たしており、幼いブーブルが妻の座を得たことに嫉妬している。

 

そして20年後。

領地に住む男性が次々と殺される、連続殺人事件が起こっていた。

ある日ロンドンに法律を学ぶため留学していたサティヤが、5年ぶりに帰郷する。

長兄のイントラニルは領地を離れ生活、次兄のマヘンドラはすでに亡く、兄嫁のビノディニは尼僧になっており、実質領地の支配は、領地夫人のブーブルが行っていた。

数年前の無邪気な面影がなく、妖艶な美女となっていたブーブルの様子に戸惑うサティヤ。

懇意にしているという医者のスディップとの関係を疑い、嫉妬するサティヤだが、ブーブルは一笑に付す。

 

そんなとき、またも領地の男性が殺される事件が発生する。

領民は、この地方の森の奥深くに住む、足の曲がった魔女の仕業だという。

実は、ブーブルの変化には、悲しくも衝撃的な過去があった。


『ブーブル』見どころ、感想、ネタバレあり!

「ブーブル」ってどんな意味?

「ブーブル」を観終わった後、原題の「bulbbul」について調べてみました。

ヒンディー語のbulbulのことを象徴しているのかな、と思いました。

bulbulは、森にすむ鳥、ヒヨドリのこと。

この映画の舞台は、広大な森に囲まれたお屋敷。

そして主人公は、木登りが得意な女性です。

なんかそれっぽいかしら。

「ブーブル」の最初の場面で、幼いブーブルの足に指輪をはめるのですが、その時に

「女が飛び出さないように押さえておくもの。支配された籠の鳥」と言われるシーンがあります。

やっぱり、「ブーブル」の意味は「ひよどり」かな。

砕かれた足で、皮肉にも自由な鳥になったブーブルは、「女」全開で世の中の酷い行為をしている領民の男たちに復讐をしていくのです。

 

「ブーブル」のジャンルは?

この映画のジャンルは何だろう?とまず思いました。

観始めたときは、ダークファンタジー。

中盤は、ホラー。

後半は、社会派ドラマ。

…な印象です。

観終わって、「あー観てよかった!」と思ったかというと、そうでもない。

ただただ、ブーブルが可哀想すぎ。

「ブーブル」児童婚告発、男尊女卑告発映画

ブーブルは、幼女時代は、大人の男性と結婚させられる児童婚の犠牲に。

それでも、周りに悟られないよう、同年代のサティヤに淡い恋心を抱きながら、夫イントラニルとも仲良く生活していたブーブルなのですが。

ある日、弟嫁ビノディニの嫉妬と策略により、淡い恋情のような友情のような気持ちを抱いていたサティアとの仲を裂かれてしまいます。

そればかりか、ブーブルは嫉妬に狂った夫に足を鉄の棒で連打され、重傷を負ってしまいます。

そしてもっと酷いことに、負傷した足を固定されて動けないでいるブーブルの部屋に夜中こっそり忍び込んだマヘンドラにレイプされてしまいます。。。

ブーブルのココロに刻まれた、男性たちの許しがたい行為たち。

幼い何も知らない幼女に対して強いる、児童婚。

気に入らないことがあると、妻であっても暴行する夫。

弱い立場の女性を凌辱する、男たち。

何も知らず嫉妬して、ブーブルもを失望させてしまうサティヤ、まったく役にたたない唐変木な男。イントラニル、マヘンドに続く、男三兄弟、やっぱダメダメでした。

唯一のみかた、医者のスディップ先生が、常識的で、良心で救い。

それでも、最後の最後、ブーブルを救うことはできないのですが。。。




最後に。「ブーブル」ネットフリックスで見逃しなく!

 

途中、ブーブルがレイプされるシーンは、「もう可哀想だよー嫌だー」と思って見てられなかったくらい。

映画全体を通して、画面は赤。

ブーブルの心の中、怒りで真っ赤に燃えている意味なのかな、と思います。

真っ白な邸宅。

ブーブルの青い色の実家。

色が印象的な映画です。

あと、ブーブル役の幼女も女性も、めちゃめちゃ綺麗なので、これはよかったです!

「ブーブル」最後のシーンは、「緑の館」を思い出しました。

私はこれは本で読んだだけですが、魔女に間違われた少女が炎に包まれて絶命するシーン。

映画は観たことないのですけどね。

 

ヒヨドリは、森にすむ鳥。

ブーブルは、最後の最後、逃げるのをあきらめて、木の上で炎に包まれますが。

自由になれたかなあ。

 

あ。そうだ。

後半の内容は、児童婚や男尊女卑の告発と言いましたが。

最後の最後は、ホラーでしたよん。←ネタバレ!

興味深く観れたので、ただ、ちょっと内容が暗すぎたので、私としては★★★3つ、とさせていただきます!

 


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