NETFLIX配信中のインド映画「ラ(ブ)Loev」は、2015年公開LGBTヒューマンドラマです。
LGBTがテーマですが、重たい感じの映画じゃなく、時間も89分の作品で、さらっと見れます。
『ラ(ブ)Loev』okome のヒトコト感想&勝手におすすめ度
ひそやかな 友情と狭間にある 恋心 切ないですー
「勝手におすすめ度」★★(ちょっと切ない)
『ラ(ブ)Loev』監督&キャスト
監督
・スダンス・サリア
キャスト
・シヴ・パンディット
・ドゥルーヴ・ガネーシュ
・シッダールタ・メノン
「ラ(ブ)Loev」あらすじ
ムンバイで、ミュージシャンを育て、手がける仕事をしているサヒル。
電気代やガス代を払い忘れるちょっとだらしない、彼氏のアレックスと暮らし、ちょっとしたすれ違いやいさかいが絶えないでいる。
ある日、アメリカのロサンゼルスで不動産金融業をして成功している友人のジェイが、商談でインドに一時帰国することになった。
毎年会う約束をしながら、ジェイの仕事の都合でいつもドタキャンされていたサヒルは、忙しいジェイの仕事の合間に、旅行の計画を立てる。
行先は、ムンバイから離れた、地方の渓谷マハバレーシュワル。ジェイはその旅行のため、取引先からBMWを借り、サヒルはテンションが上がる。
着いた宿は、こじんまりしたリゾート。2部屋を頼んだはずだが、男二人なら1部屋でいいのでは、との宿の主人の考えで。相部屋になる二人。
一緒に寛ぎながら過ごしたいサヒルだが、ジェイは仕事に追われ、一人になりたいとトイレでスカイプで打ち合わせをする始末。仕事でもめているのか、たびたび電話をしているジェイ。映画を観にいっても疲れているのか、サヒルの肩にもたれかかり、熟睡するジェイ。
ショッピングで出かけたときにたまたま入ったギターショップで、サヘルは弾き語りを披露する。サヒルのギターや歌声を聞いて、ジェイは、プロヂューサーではなく自分自身がアーティストになればよいのに、というがサヒルは耳を貸さない。
その後に訪れたレストランで、ジェイはサヒルにケーキとギターのサプライズプレゼントをする。それは2年間会えなかった分のお詫びと誕生日のプレゼントだ、と説明するジェイ。仲良く手をつないで帰るふたり。
ロサンゼルスにいる誰かから電話が入るが、どうも子どもの具合が悪い、という内容なのか、落ち込むジェイ。サヒルとジェイはベッドでふざけて抱き合うが、ジェイが首筋にキスしようとすると、傷つけたくないとサヒルは逃げる。
翌朝、険しい渓谷にハイキングに出かける二人。ジェイは家族の話をし、サヒルとアレックスとの仲について上手くいっているのか質問をする。サヒルは「愛してるというわけがない。喧嘩ばかりだ」と答える。
ハイキングから帰った二人は、ジェイが予約した高級ホテルに宿をとる。ジェイは、そこにあるビジネスセンターで商談があったのだった。大人しく待っているはずのサヒルだったが、些細なことで商談場所に現れ、ジェイに気まずい思いをさせ、商談も微妙になってしまう。
怒ったジェイは、部屋に戻るなり、「振り回すのが好きか。お前が好きだ。俺で遊ぶな」とサヒルにぶちまけ、無理やりキスし、レイプする。
その夜、アレックスと待ち合わせ、ディナーをする予定だったため、レストランに盛装して出かける二人。アレックスは仕事で知り合った男友達を同席させる。微妙に気まずい雰囲気の4人。
その後、ロサンゼルスに帰国するジェイを見送りにいったサヒルだが、途中でジェイに「これ以上はいい」と拒絶される。抵抗するサヒルだが、結局そのまま別れることになる。
空港にアレックスが迎えに来てくれたので、サヒルは車に乗りこむが、黙って気まずい時間が流れる。
その時、ジェイはサヒルに「I LOVE YOU」のメールを送ろうか逡巡していた。
実は渓谷にいたとき、二人は静かな時間を凄し、キスをしていたのだった。
アレックスに「恋をしているのか」と聞かれるサヒル。答えないサヒルにアレックスは「電気代は払ったよ」と告げ、二人の間に和やかな日常の雰囲気が流れ、ふざけ合う。
「ラ(ブ)Loev」見どころ、感想、ネタバレあり!
「ラ(ブ)Loev」LGBT、最初から感情が駄々洩れ。。。
ジョイはどんな関係なの?彼氏なの?と思ったくらい、ジェイの感情が駄々洩れ。でも、サヒルも、アレックスといるよりジェイと一緒にいるときの方がうきうきして楽しそうで。ちょっと腕に触ったり、ふとした視線とか、セクシャルな雰囲気があって、好きだといわんばかりなんですよね。これじゃあ、ジェイも蛇の生殺し状態なんじゃないか?と思いました。ジェイは家族の手前、また固い仕事で成功している手前、自分の性的思考を押さえてる感じがしました。必死にサヒルへの気持ちを顕在化させないよう、自分でも認めないよう、押さえてるのに、無邪気に体に触れてくるサヒル。
サヒル、罪作りです。さんざんサヒルの思わせぶりな態度に振り回され、その挙句、レイプしてしまい、自己嫌悪にさいなまれ落ち込むジェイが可哀想なような。。
サヒルは明らかに、ジェイに惹かれていたし、ジェイは昔からサヒルのことが好きだったんだろうなあ。
あの時、寝なければ、危うい友情が一生続いたんだろうなあと思います。
ジェイ、切ないです。。
「ラ(ブ)Loev」雄大なインドの山岳風景
インドはひたすら人が多くごちゃごちゃして猥雑な雰囲気のイメージでしたが、この映画を観て、こんな壮大な岩山があったのか!って思いました。
ただ、道なき道(いや道はあるんだけど、ちゃんと道になってないというか)が、あまりに岩山で、広すぎて、荒々しくて、ハイキングというか、ちょっと山登りはいってるよね?って感じでした。大きな画面で観たら気持ちよさそうです。
「ラ(ブ)Loev」Dhruv Ganeshの死
この作品は、2016年テルアビブ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞しました。ただ、残念なことに、主演のDhruv Ganeshが映画公開前に結核により亡くなってしまっていたのです。この作品が彼の遺作になりました。色々な映画で活躍していたDhruv Ganesh、この作品でも繊細な演技が評判だったそうです。29才で亡くなってしまうとは、本当に残念です。ご冥福をお祈りいたします。
最後に。ネットフリックスで見逃しなし
「ラ(ブ)Loev」いかがでしょうか。
切ない気持ちは男女でも男同士でも同じもの。
サヒルには、アレックスを振って、ジェイとくっついてほしかったなあ。。
ということで映画「ラ(ブ)Loev」、★★2つとさせていただきます!