2021年ネットフリックス韓国ドラマ『ムーブ・トゥ・ヘブン 私は遺品整理士です』。
私がとっても注目してるドラマなんです。
それは、「遺品整理」という心に寄り沿う仕事がテーマということ、そして世間で不器用になりがちな障碍のある青年が主人公だから。
ドラマ化の話を聞いたとき、「どういう目線で、どこまで現実をきちんととらえて描くドラマになるんだろう」と思いました。
コロナ下、私たちの疲れた心に寄り添ってくれる、優しい気持ちになれるヒーリングドラマになってくれるかな、、それぐらいに思ってましたが、それ以上。
毎回毎回泣いてしまいました。私自身、直後に悲しい別れがあったので、躊躇したけど、「本当に観てよかった、前に進める」と思ったドラマです。
今、誰かを想っている人、何かに後悔している人、沢山の人に見てもらいたいな。
では、あらすじ感想キャストなどご紹介していきますね。
「ムーブトゥーヘブン」Netflix韓国ドラマキャスト相関図は?
キャストについて紹介します。相関図はまだないのですが、それぞれのキャストについてわかっていること、相関関係について書いていきますね。
原作
キム・ソンホ、ユン・ジリョン
イ・ジェフン(チョ・サング役)
ある事件で刑に処せられる。出所して、甥のグルと一緒に遺品整理会社を始める。辛い過去があり、囚われている。
タン・ジュンサン(ハン・グル役)
アスペルガー症候群の青年。人間関係が苦手だが、実直に仕事をこなす。水族館が大好き。生い立ちに過去がある。
ホン・スンヒ(ユン・ナム役)
グルのお向かいに住んでいる幼馴染。グルのことを理解し恋心を抱き守ってあげたいと思っている。
チ・ジニ(ジョンウ役)
グルの父親。元救急隊員。遺品整理会社を営んでいたが、心臓発作により急死。
イム・ウォニ(オ弁護士)
ジョンウに依頼されて、グルを見守っている。
チェ・スヨン(福祉士)
社会的弱者を支える仕事やボランティアをしている。無縁で亡くなった人を通じてグルやサングと出会う。
イ・ジェウク(キム・スチョル役)
努力の天才ボクサー。ある事件で昏睡状態に。サングの弟分だったが。。
クォン・スヒョン(ジョン・スヒョン役)
患者を温かく見守る医者。
「ムーヴトゥヘブン 私は遺品整理士です」Netflix韓国ドラマあらすじ(2021年)
アスペルガー症候群の人間関係に不器用な青年と、その後見人の叔父。その叔父は前科があり、刑務所を出所後、遺品整理を業とする会社を立ち上げた。彼らの仕事は、故人が伝えられなかった思いを遺品を通じて人々に届けること。
「ムーブトゥヘブン」各話抜粋あらすじ(シーズン1)
グルは水族館の魚に詳しいアスペルガー症候群の青年。遺品整理会社「ムーヴトゥヘブン」を営む実直で優しい父ジョンウと二人暮らし。
ある日、工場での怪我がもとで亡くなってしまった一人暮らしの青年の遺品整理の仕事を頼まれる。青年がどんな人だったのか思いをはせながら、残った品大切に箱に入れて作業を進める二人。大切な遺品を青年の葬式に持って行った二人は、工場の幹部の非情な対応に出くわし、父が助けようとする。
その後、ジョンウが弁護士事務所に行った帰りに心臓発作で倒れて亡くなってしまう。グルは慣れない運転で父を探しに出かけるがパニックを起こしてしまう。
ジョンウの葬式後、グルを訪ねて叔父のサングがやってきて「自分の家宣言」をする。サングは刑務所帰りの男だった。サングの粗野な振る舞いにおびえるグル。
父の遺書に寄り、グルの後見人としてサングが3か月きちんと生活できたら認定されることになった。最初嫌がっていたサングだったが、かなりの遺産が残されていることを知って、俄然後見人に名乗りを上げる。そして遺品整理の同僚として、グルの家で一緒に暮らし始めた。
早速舞い込んだ仕事は、痴呆症の独居老女の部屋の片づけだった。一人息子と疎遠で、約一か月発見されないまま腐敗した死体の後を見たサングは逃げ出す。
が、グルは父の言葉を胸に淡々と仕事をこなす。故人の部屋にはたくさんの写真と出金明細、布団の下に敷かれた大量の現金があった。グルはその遺品から故人の遺志を読み取ろうとする。そこには貧しい生活をしながら育てた息子に対する愛情があった。それは就職の時に買ってあげられなかったスーツを息子に買ってあげること。町の紳士服店の店主から故人の想いを聞いた息子は号泣する。
一方、サングは、「マダム」との過去の約束に縛られ、違法な賭けボクシングの試合に復帰する。
次の仕事は、恋人に殺された女性の片づけだった。凄惨な事件現場を早々に逃げ出したサングだったが、残された血痕に、自身の子ども時代の虐待に思いをはせる。
グルは故人の荷物の中に取扱説明書はあるのに、それに対応する電化製品がないことが気になり調べ始める。それはペット用のカメラだった。故人のことを調べるうちに恋人からストーカーされDVを受けていたことがわかる。
以前の約束の利息を支払う代わりに、マダムに呼ばれて再びファイトリングに立つことになったサング。
新たな依頼が舞い込むが、それは患者に殺された若い医師の片づけだった。部屋を整理していたグルは、家族に交際を反対されていた恋人がいたこと、そして別れを後悔して、その人と再び結ばれたいと思っていた象徴を見つける。グルたちは、彼の愛する人が前に進めるよう故人の思いを届ける。
ある老夫婦からの依頼を受け、現場に向かうと、そこにいたのはその老夫婦の遺体だった。自ら依頼をし、命を絶った二人には身寄りがいなかった。
慎ましく周りの人にも心を尽くし暮らしていた彼らを見送るグルたちだったが、寂しさは否めない。その時、グルは老夫婦の遺品の中に大量の名刺があったことを思い出す。それは隣の斎場で行われている故人の勤めていた企業グループの名刺だった。数十年前の老人の名刺を配り、参列してほしいと頼むグル。その中に故人に世話になったという幹部の姿があった。
サングは、病院入院中のスチョルが危篤になり、10年前の出会いを思い出す。そして彼を助けるため、手術費用を捻出するため、グルの家の権利書を持ち出し、マダムに渡してしまう。
いじめられっ子だったスチョルを助けたサングは、ボクシングを教え弟分として可愛がっていた。
大学選手権、その後ボクサーとして大成したスチョルだったが、病に侵されており、ボクシングを引退して父と事業を始める決心をしていた。マダムの依頼により、違法ボクシング試合をしていたサングはある日の対戦相手がスチョルであることを知り、愕然とする。スチョルは事業資金を得るために危険な試合に出場したのだった。なるべくスチョルを傷つけないよう試合を運んでいたサングだったが、試合終盤、自分の名前を呼ぶ兄ジョンウの姿を見つけ、逆上し、スチョルを叩きのめしてしまう。
もう戦いたくないと家出をしたサングだったが、マダムにグルを人質に取られ家の権利書を守るため、リングに立つことになる。
そしてある日、グルが毎年父親と言っていた恒例の”遠足”に向かう。サングは、遊園地やピザ店、駅に向かうグルの姿に、ある子どもの頃の記憶がよみがえる。それは父の暴力と優しかった兄に見捨てられた記憶だった。サングはグルにその気持ちをぶつけるが、実は兄にも迎えに行けない事情があったことがわかる。サングは家のクローゼットに密かに自分へのプレゼントが毎年買われていたことに気が付き号泣する。そして一緒に見つけたのは、グルが養子だったという記録だった。
福祉士からの依頼で、マシュー・グリーンという青年の遺品整理をすることになったグルたち。彼はアメリカに養子に行き、捨てられ、国籍不明のまま失意のうち韓国で亡くなったことがわかる。自身も養子であることを知っているグルは、実母に故人の想いを届けようとする。
グルの安全と権利書を取り戻すため、最後の闘いと決めて違法ボクシングの試合に向かったサング。心配になったグルとナムは以前知り合いになった検察の力を借りて、何とか助け出す。
49日も過ぎ、未だ遺骨を自宅保管しているグルに、埋骨するようオ弁護士が働きかけたが、グルが家出してしまう。グルを探して思い出の地釜山に行ったサングは、グルの生い立ち、ジョンウ達夫婦の想いを知り、無事グルを見つけ出す。グルは父ジョンウの最後の引越しをする決心をする。
後見人にふさわしいか見極める約束の3か月になった。サングが後見人にふさわしいかついに判断が下される。
「ムーブトゥヘブン 私は遺品整理士です」Netflix韓国ドラマ感想 見どころは?一部ネタバレ
「ムーブトゥヘブン」原作は?
実は、このドラマ「ムーブトゥヘブン」には原作があります。
実際に遺品整理師として仕事をしているキム・セビョル氏の著書「去った後に残されたものたち」がその原作です。
ノンフィクションエッセイ として書かれた作品で、これに着想を得たキム・ソンホ監督とユン・ジリョンがドラマ化を計画しました。
きちんと遺品整理士の仕事を描くため、韓国や日本でも取材をしたそう。偏見がなく、興味本位ばかりでなく、亡くなった人やこの仕事に携わる人をリスペクトする視点で描かれるんだろうなと期待しますよね。
仕事上嫌なこと、辛いことも多々あるでしょうから、それをきちんと公平に描くために、純粋さや実直さ、物事をありのままに見つめるであろうアスペルガーの青年を主役においたんだろうなと思います。
ものすごく派手な演出はないかもしれないけど、こういうドラマは応援したいな。
「ムーブトゥヘブン」たくさんの色々な死と別れ 社会問題
この「ムーブトゥヘブン」では沢山の死が描かれています。そして韓国で起こった事件や社会問題も。
労災。認知症。孤独死。DV。ストーカー。LGBT。児童虐待。違法建築問題。海外養子縁組問題。
一時期急増した海外養子縁組の実態究明が日本でも少しずつ始まったようですが、それでもきっと氷山の一角。
日本でも社会問題になってることを一話ずつ丁寧に描いているところに制作陣の意気込みと良心を感じます。
制作の姿勢の好きなところは、声高に大声で泣いたり怒鳴ったり糾弾せずに、静かに訴えてくるところ、そしてグルの言動を通じて優しい決着に持っていくところ。
もちろん理不尽で悲しい死という結末になってるのは間違いないんだけど、故人を想う優しい感謝の気持ちが、毎回毎回泣けて仕方なかった。
現代社会が抱えている社会問題を扱っているという意味でも、多くの人に見てもらいたいな。
「ムーブトゥヘブン」心に沁みる言葉、名言
「ムーブトゥヘブン」、毎回毎回、心に沁みる言葉が出てきます。
沢山ありすぎて、書けない。あまりに平易すぎる言葉の数々でもある。
多分、書いてもあまり伝わらないかも。
ドラマの中で、主人公たちが感じたこと、ドラマを観て感じてほしいなあと思います。
例えば、「父さんはいつでもお前のそばにいるよ、忘れるな」と手話で交わした父の笑顔。
もう号泣必至、なんですけど、これだけじゃ「あ、そう」と思っちゃいますよね。チ・ジニ演じるジョンウ父さんが本当に頼りがいのある包容力のある人で。思い出しても泣けてくる。。
最終話で、やはり父ジョンウがスマホメッセージでグルに語りかけるシーンがあるんですが、これもいい。
全話を通じて思いましたが、故人や周りの人に感謝すること。「今まで生きていてくれてありがとう」「一緒にいてくれてありがとう」と伝えること。
どうしても故人に向けて後悔することが出てきちゃうと思うけど、「これでいいんだよ」「そのままでいいんだよ」と言ってくれたことが、救いになりました。
「ムーブトゥヘブン」最後のお引越し
遺品整理のことを「最後のお引越し」というのも、よかった。
そしてその整理に入る前に「私はグルです」と名乗り、故人の名前をきちんというところも、好きでした。
「遺体」「故人」じゃなくて、みんな名前があるし、それは亡くなった後でも同じ。
ひとりひとり、生きていた証を大事に、故人をリスペクトする姿勢が、好感が持てました。
それは真摯に生きてきたジョンウの姿そのもの。それを受け継いだグル、影響されてきたサング。
故人にとって死の間際辛かったと思うけど、故人の想いを受け止めてくれる存在は、故人にとっても周囲にとっても救いになるだろうと勝手に想像します。
タン・ジュンサン(ハン・グル役)のアスペルガー青年の演技が、イ・ジェフン(チョ・サング役)のコミカルでシリアスな演技がうまい!
アスペルガーの青年グルを演じるタン・ジュンさんの演技が本当にすごい。
グルがここにいる!と思いました。
実直、幼気で健気な青年をこんなに繊細に演じられるなんて。
周りの人々も助けてくれる人が多くて救われます。
グルは自閉症も入っているのかな。それとも子どもの頃のトラウマなどがあるのでしょうか。
優しい両親に支えられたから、トラウマもないといいんだけど、ドラマの中で場面的緘黙の症状があったので、何か色なことがあったのかもしれないですよね、
誤解を受けがちなアスペルガーなど障碍ですが、グルの姿を通じて、心の中では多くのことを考えて傷ついていること、感受性が豊かなことが伝わればいいなと思います。
タンジュンサンは、ネットフリックスの次のドラマでは、活発なバドミントン少年の役を演じます。都会から田舎に引っ越してきた少年の爽やかな青春ドラマ、こちらではどんな演技を見せてくれるのか、も大注目ですね!
あと、サング役のイ・ジェフン!グルの静の演技に比べて、ふり幅の大きい動の演技!!
子どもの頃のトラウマ、今の苦悩の演技もさることながら、コミカルに重たくならないようにお茶目なしぐさも、凄くよかった。きゅんとします。
苦労した分、幸せになってほしいなあ。
「ムーブトゥヘブン」遺品整理とは?
ドラマのテーマでもある、遺品整理ってどんなものでしょうか?
遺品整理とは、亡くなった人の遺品を片付けること。
遺品は多岐にわたり、生活のための身の回りの品や趣味のもの、想い出のもの、貴重なコレクションなどなど。
考えてみれば、生きていくうちに色々な物が溜まってきますよね。故人がいない中、残された遺族や関係者が処分したり、形見分けした利しなくてはならないのが、遺品整理。
膨大な数ですよね。。実際、その作業はお葬式より大変とのこと。自分の年末の大掃除や季節の衣替えだけでも時間がかかって大変なのに、全く違う価値観の故人の片づけは、思い出に浸ることもあれば嫌な記憶も蘇ることもあるでしょうし、言葉が出ません。。
それで、遺品整理士というプロに頼むことが増えているのだそうです。高齢化社会、孤独死など現代ならではの仕事ですね。実際いくらかかるのか、ちょっと調べてみました。
業者に頼む場合は、遺品整理の料金に幅があります。家の広さと整理するものの量に比例するからです。一般的な相場で、4LDKでは22~60万円、1LDKで7~20万円と言われています。4LDK以上の広い家でも、あらかじめ整理されていてものが少量でしたら、22万円程度になります。逆に、1LDKでも部屋にびっしりとものが残されている場合は、20万円を超えることもあります。ゴミ屋敷の処理や特殊清掃が必要な場合はさらに高額になります。
家族葬のファミーユさんより引用しました。
結構費用に幅がありますね。
家族に迷惑かからないよう、私も普段から整理整頓心がけようと思います。。
「ムーブトゥセブン 私は遺品整理士です」続きは?シーズン2は?ネットフリックス配信で見逃しなし!
「ムーブトゥヘブン」いかがでしたか?
「父さんはいつでもお前のそばにいるよ、忘れるな」と手話で交わした父の笑顔、もう号泣必至でした。。
ハートフルで癒されるヒーリングドラマ。
「このままでいいのかな」と思っている疲れた自分に「そのままでいいんだよ」「ありがとう」と言ってあげたい。
生きていればたくさんの出会いや別れがあるけど、後悔することも多いけど、でも出会いに感謝して、周囲に感謝して、自分を肯定して前に進んでいくこと。
そんなメッセージを受け取りました。
シーズン1は終了しましたが、最後の最後に出てきた少女、そしてグルの恋に落ちたような表情。違法ボクシング摘発現場から逃げ出したマダム。サングのマダムへの借金。これから続きの展開がありそうですよね。まだ第2シーズンの話は出てないみたいですが、情報あり次第、追記してみたいと思います。
本当に素敵ないいドラマだと思います。
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